今回は双極性障害の症状について、大学でも精神科講義の教鞭をとる院長が簡潔に解説します。
躁病の精神症状は、気分の異常、意欲の異常、思考の異常に分けられます。
<気分の異常>
・躁病エピソード:湧いてくるような超ハッピー気分で、数週間にわたって毎日持続する。しかし、他人にこの気分を妨げられると、怒りが爆発するようになる。
<意欲の異常>
・躁性興奮:目的を持った計画や行動が増える。徐々に、注意の転導性が亢進し、行動がまとまらないくらい興奮する。しばしば浪費し、スリルを楽しみ、性的に無分別となる。
・睡眠欲求の減少:不眠不休で、疲れ知らずの状態。
<思考の異常>
・ポジティブな思考パターン、自信過剰。
・【観念奔逸】(flight of ideas):考えが次々に浮かび、話す内容が飛んでしまう。
・【誇大妄想】:自分の能力、財産などを過大評価する妄想。
躁状態(躁病・軽躁病エピソード)診断基準(DSM-5)
1. 自尊心の肥大や誇大
2. 睡眠しなくても大丈夫という感じ(睡眠欲求の減少)
3. しゃべり続けて止まらない(談話心迫)
4. 次から次へいろんな考えがわいて出てくる
5. 注意散漫ですぐに気がそれる
6. 社会的活動、仕事、学業、セックスに過剰に熱中したり、焦燥感を感じたりする
7. トラブルになりやすい買い漁り、投資、セックスなどに後先考えずに熱中する
以上の症状の3つないし4つ以上が、いつもの行動とは違う程度で、少なくともほぼ4日間毎日続いたなら「軽躁状態」、1週間以上続いてしかも妄想があったり入院が必要になったりするほど重ければ「躁状態」、うつ状態に加えて、こうした躁状態があれば「双極性障害」と診断されます。
入院するのが1型、通院で十分なのが2型となります。
これらの症状が続き、対人関係などのトラブルで次第に会社へ出社しづらくなったり、学校へ行けなくなったり、あるいは社会生活ができなくなったりして、受診されるケースが多く見受けられます。
些細な変化でも心のSOSサインである可能性があります。
そのまま放置せず、まずはつらい症状を精神科医師に相談してみましょう。
当院では1人1人の診察時間をゆったりとり、安心して話せる雰囲気づくりを心がけています。また、なるべく身体に負担が少ない薬物治療や認知行動療法にも力を入れています。
気になる症状が続く場合は、銀座スピンクリニック精神科、心療内科へご相談ください。
会社提出用の診断書等も初回4,400円、2回目以降3,300円で即日発行しております。
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