「就学、就労、交遊などの社会的参加を回避し、原則的には6か月以上にわたって、おおむね家庭にとどまり続けている状態のこと」と定義されます。
現在、ひきこもりの状態にある人は全国でおよそ115万人いると考えられています。男性のほうが多く、また40歳以上の人が半分以上を占めるとされています。この状態が3か月以上続くものをひきこもりの“前段階”とされます。
さらに、ひきこもりによって「眠れない」「食欲がない」などの問題や、家族関係や経済問題などの日常生活における支障があり、さらに本人や周りの人が苦悩を抱えている場合を、特に「病的ひきこもり」と言われます。
ひきこもっている人たちが抱える苦悩として、以下のような声があります。
「社会に自分の居場所がなくてつらい」
「自分はダメな人間だ」
「外に出たいこともあるけど、人目が気になって出られない」
「怠けてさぼっていると思われるのがいやだ」
一方で、「することがないからダラダラ家にいるだけだ」「苦しい現実から逃れられた(現実逃避できた)のでつらくない」などと本人がつらさを感じていないケースもあります。
学校や職場でのいじめや、パワハラ、モラハラといったハラスメントが原因となり、心の病気や不調を引き起こし、ひきこもりのきっかけとなることもあるため、周囲の人は注意深く見守る必要があります。ひきこもりとの関連性が高いとされる心の病気として、うつ病や社交不安障害、発達障害、統合失調症などがベースに存在するケースがあります。
【うつ病】
意欲が低下して、以前楽しめたことや趣味が楽しめなくなります。また、「自分はだめだ」「申し訳ない」という過剰な罪悪感(自責感)をもちやすく、外に出たいと思わなくなります。「眠れない」「眠り過ぎる」などの症状があると、昼夜が逆転して通学や通勤が難しくなります。(不登校、不良勤怠、不安定就労)
【社交不安障害】
「嫌われているのではないか」「恥ずかしい思いをするのではないか」などの不安に襲われます。それが原因でひきこもりになることがあります。
【発達障害】
子どものころからコミュニケーションが苦手だったり、落ち着きがないといった傾向があります。そのため、学校で孤立したり、いじめにあったりして不登校になったり、成人してからも対人関係が苦手で、ひきこもることがあります。
【統合失調症】
妄想や幻覚・幻聴、意欲の低下などの症状があるため、ひきこもりと似た状態になりやすいといえます。
このように、ひきこもりになるきっかけや背景はさまざまですが、ひきこもっていると、自分を肯定できず、生きづらさを強く感じたりするものです。前述した心の病気の有無にかかわらず、多くのケースで心理的・社会的な支援が必要となります。
気になる症状がある場合は、銀座スピンクリニック精神科、心療内科へ一度ご相談ください。当院では1人1人の診察時間をゆったりとり、安心して話せる雰囲気づくりを心がけています。
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精神科・心療内科
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