摂食障害は、思春期の女性に多い病気ですが、男性や高齢者にも起こり中高年になって再発するケースもみられます。真面目な性格で不安感が強く、完璧主義の人などに起こりやすい傾向があります。また原因が本人のやせ願望や誤った身体像(ボディイメージの歪み)が根底にある場合もあります。
摂食障害とは、ストレスにうまく対処できないときに、体にさまざまな症状が現れる「心身症」の1つです。
食べ物を受けつけない「拒食症(神経性無食欲症Anorexia Nervosa)」や、食べることをやめられない「過食症(神経性大食症Bulimia Nervosa)」では、食行動の異常そのものに注目されがちですが、問題となるのは食べ方ではなく、そのような食べ方でSOSを出している心にあります。
摂食障害が重症化すると、身体機能に様々な影響が及び、命に関わる場合(自殺、突然死、身体合併症など)があります。また、自傷行為や問題行動、アルコール依存・薬物依存、大うつ病性障害、強迫性障害、パニック障害、自己愛性パーソナリティー障害、境界性パーソナリティー障害を合併することもあります。
拒食症でも、自己誘発性嘔吐や下剤の乱用がある場合は、過食症の場合と同じ影響が及びます。周囲の人が異変に気付いたら、いち早く適切に精神科や心療内科への受診につなげることが大切です。
【食べる行動の異常】
拒食、盗食、異食、むちゃ食い≒過食など
【出す行動の異常】
自己誘発性嘔吐、下剤・浣腸・利尿剤の乱用
【拒食症】
栄養不足によるやせにともなう影響
低体温、低血糖、低血圧、無月経、不眠、骨粗しょう症、強迫性の増悪、決断力・思考力の低下、頭髪の脱毛など
【過食症】
自己誘発性嘔吐や下剤乱用などによる排出行動にともなう影響
脱水、腎不全、低カリウム血症(動悸、不整脈)、抑うつ(欠勤、欠席、不登校、ひきこもりなど)、胃酸で歯が溶ける(酸蝕歯)、逆流性食道炎、手指の吐きだこ、浮腫など
【BMIとは】
BMI=体重(kg)÷身長 2 (m 2 )
• BMI25以上が過体重、30以上が肥満(WHO)
• BMI25以上を肥満、もっとも病気に罹患しにくい標準体重をBMI22とする(日本肥満学会)
• BMI17.5以下が病的やせ
拒食症によって痩せると、嫌なことへの感受性が鈍くなります。その為、つらい勉強や練習にも耐えられるようになるため、成績や記録は一時的に伸びます。過食症の場合は、やけ食いをしている間だけは嫌なことを忘れることができます。
拒食や過食が安心感を与えてくれる唯一のストレス発散法になっているため、なかなかやめることができません。極端な考え方を変え、ストレスに対処する力を上げることが、回復のカギになります。
当院では1人1人の診察時間をゆったりとり、安心して話せる雰囲気づくりを心がけています。また、日々の食生活における栄養指導や飲酒指導、睡眠衛生指導、なるべく身体に負担が少ない薬物治療(漢方処方にも対応可)や認知行動療法にも力を入れています。
気になる症状が続く場合は、銀座スピンクリニック精神科、心療内科へご相談ください。
会社提出用の診断書等も初回4,400円、2回目以降3,300円で発行を行っております。
精神科・心療内科
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