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精神科 心療内科 漢方外来 漢方薬のはなし⑧ 桃核承気湯(とうかくじょうきとう)

  桃核承気湯(とうかくじょうきとう)(ツムラ61)は、月経不順、月経時や産後の精神不安、腰痛、便秘、高血圧症の随伴症状(頭痛、肩凝り、めまい)などに処方される漢方薬です。

 

 

桃核承気湯の良い適応

・のぼせやイライラがあり、便秘傾向である

・生理になると下腹部や腰が痛む

 

 生理時や産後のイライラや不安感を鎮める漢方薬であるため、のぼせがあり、便秘がちな方に適した処方となります。

 「血」の滞りによる生理不順や月経困難症、生理痛、生理時や産後の精神不安のほか、腰痛、高血圧の随伴症状の頭痛・肩こり・めまいの改善にも用いられます。

 「血」が滞ると「血」が溜まった部分に熱がこもり、多様な症状を引き起こすとされています。

 桃核承気湯は「血」をめぐらせることで熱を分散させ、症状を改善していく効果が期待されます。

 

 

 

保険適用

 月経不順

月経困難症

月経時や産後の精神不安

腰痛

便秘

高血圧症の随伴症状(頭痛・肩こり、めまい) など 

 

組成

トウニン5.0

ケイヒ4.0

ダイオウ3.0

カンゾウ1.5

無水ボウショウ0.9

 

副作用

 低カリウム血症

胃部不快感

食欲不振

下痢

腹痛

発疹

発赤 など 

 

 

 医療機関で医師が処方する漢方薬は、患者様の現在の症状を詳しく問診した上での適切な漢方薬の選定と、全量処方となるため、市販の同名の漢方薬とは作用効果が違う点と、他の不随する症状によっては他の漢方薬が適切である場合もあるため、自己判断での漫然とした内服は効果が乏しいばかりでなく、思わぬ副作用に見舞われる場合もあり危険です。

 漢方薬は副作用がないと勘違いされている患者様もいらっしゃいますが、漢方薬にも必ず副作用があります。

 

 

 症状でお悩みの場合は一度、漢方外来がある精神科や心療内科の受診をし、医師の管理下で正しい漢方薬の知識の習得と適切は内服を推奨致します。

 当院では一人一人の心の声をお聞きし、長期的に依存性の少ないお薬から心の処方箋をお出しすることを心がけて日々診療にあたっております。 

 

 

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