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内科 ノロウイルスによる感染性胃腸炎とは 治療と予防について

<治療法>

特効薬はありません。

 

 症状の持続する期間は短いですから、その間に脱水にならないように、できる限り経口補水液などで水分の補給をすること(場合によっては病院で点滴をしてもらって)が一番大切です。抗生物質は効果がありません。むしろ下痢の期間を遷延させることがあるので、ノロウイルス感染症に対しては通常は処方されません。

 その他は吐き気止めや整腸剤などの薬を使用する対症療法が一般的です。下痢が長びき仕事などに支障が出る場合には下痢止めの薬をやむを得ず投与することもありますが、原則として最初から用いるべきではありません。

 

 

<予防法>

①「流水・石けんによる手洗い」

 帰宅時、食事前には、流水・石けんによる手洗いを十二分に行うようにしてください。

 

②調理と配膳

 調理の前と後で流水・石けん(液体石けんが推奨されます)による手洗いをしっかりと行いましょう。

 貝類をその内臓を含んだままで加熱調理する際には十分に加熱調理し、貝類を調理したまな板や包丁はすぐに熱湯消毒しましょう。

 食事を配膳する際にも手洗いをすることが勧められます。特に調理者や配膳者が下痢や吐き気などの症状がある場合は必ず行ってください。

 

③嘔吐物・下痢便の処理

 ノロウイルス感染症の場合、嘔吐物や下痢便には、ノロウイルスが大量に含まれています。そしてわずかな量のウイルスが体の中に入っただけで、容易に感染します。放っておくと感染が広がりますので、早く処理する必要があります。

 処理後は、塩素系の消毒剤や家庭用漂白剤(ハイターなど)でしっかり消毒しましょう。濃度は200ppm以上、家庭用漂白剤の場合は約200倍程度に薄めて使用してください。

 ノロウイルスなどのウイルス性の感染性胃腸炎のみならず、サルモネラや腸炎ビブリオ、キャンピロバクターや黄色ブドウ球菌などの細菌性腸炎にも注意が必要です。

 これらは主に食中毒として発生します。調理前後や食事前には「手洗い」を励行し、食品の冷所保存を心がけ、長期保存は避けるなど、日常生活での予防を心がけて下さい。

 

 

銀座スピンクリニック 

内科

 

 

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