アサーションにおける代表的なスキルの一つに「感情の扱い(とくに怒りのコントロ-ル、アンガーマネジメント)」があります。
人間はさまざまな感情を持ちますが、その感情はすべて自分のものであり、他人がそのきっかけを作ったとしても、その感情を生じさせているのは自分です。
ですから、どんな感情でも自分のものとして大切にしてよいし、自分の責任で表現してもよいのだと考えます。
感情の中でも最も表現に困ったり、難しかったりするのが怒りの感情です。
怒りは他人に脅威を感じたり、不満を感じたときに生じやすいですが、その怒りは自分が起こしているものですから、自分が何を脅威に感じているのか、また怒りの強さはどの程度などかを自分で感じ取り、それに基づいて表現することができます。
程度が弱いときは「好きではない」「煩わしい」「困った」など、少し強くなった時は「イライラする」「うるさい」など、さらに強くなると「頭にくる」「カッカする」などの感情が強くなるので、この強さの程度を感じ取り、なるべく弱い段階からその気持ちを少しずつ小出しに表現しておくと、いわゆる「キレる」という怒りの爆発を防ぐことができます。
また、怒りの感情ではなく、何に脅威を感じたかを表現することで、相手との感じ方を話し合うことができ、怒りを強めることなく相手に対することができることもあります。怒りをアサーティブに表現することで、不必要に怒りを強めたり、自らの心身の不調を防ぐことができます。
銀座スピンクリニック
精神科 産業医
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