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産業医コラム  産業医からみた「健康経営」② 「健康経営銘柄」とは

 「健康経営銘柄」とは、経済産業省と東京証券取引所が毎年共同で健康経営に注力している企業を選定し、その優れた企業に贈られる称号のことです。

 健康経営優良法人の中の、大規模法人部門の上位500法人は「ホワイト500」と呼ばれ、中小規模法人部門の上位500法人は「ブライト500」と呼ばれます

 

取得メリットとしては、以下の様なものがあります。

1 優秀は人材獲得の機会が得られやすくなる

2 投資家からの評価が得られる

3 離職率の低下

4 生産性の向上

5 職場環境の改善

6 医療費の抑制

 

 また経済産業省のホームページでも下記の記載があります。

 本制度は、日本再興戦略に位置づけられた「国民の健康寿命の延伸」に関する取り組みの一つです。

 「健康経営」とは、従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践することです。企業理念に基づき、従業員等への健康投資を行うことは、従業員の活力向上や生産性の向上等の組織の活性化をもたらし、結果的に業績向上や株価向上につながると期待されます。

 

 本制度では、東京証券取引所の上場会社の中から「健康経営」に優れた企業を選定し、長期的な視点からの企業価値の向上を重視する投資家にとって魅力ある企業として紹介をすることを通じ、企業による「健康経営」の取り組みを促進することを目指しております。

 経営から現場まで各視点から健康の取り組みが行われているかを評価するため、「健康経営が経営理念・方針に位置づけられているか」「健康経営に取り組むための組織体制が構築されているか」「健康経営に取り組むための制度があり、施策が実行されているか」「健康経営の取り組みを評価し、改善に取り組んでいるか」「法令を遵守しているか」などの観点から評価を行います。

 

 評価にあたっては、すべての上場会社に対し、健康経営の取り組み状況の把握と、個々の企業の優良な取り組み事例の収集・分析を目的として、従業員の健康に関する取組についての調査を行い、その分析・評価結果を銘柄選定の際の基礎資料として利用します。健康経営銘柄に選定されるためには毎年8月~10月ごろに行われる健康経営度調査に回答いただく必要があります。

 

逆にデメリットとしては、

1 取得や維持に対して非常に時間と労力がかかる

2 効果の見える化や数値化が難しい点がある

3 一部の従業員からの不満や反発が出ることがある

などがあげられます。

 

 したがって、メリットがデメリットを大きく上回ると経営層が判断された場合は、積極的に健康経営を展開する傾向にあるというのが、産業医として活動していて各企業の動向を見た上での実際の肌感覚です。

 

 

銀座スピンクリニック 

精神科 産業医

 

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