アルコールは身体依存(離脱症状)、精神依存、耐性の3つのすべてをきたす合法ドラッグです。
今回はアルコール依存症でよくみられる離脱症状について説明します。
離脱症状は大きく、早期症状群と後期離脱症状群の2つに分類されます。
<早期症状群 >
- 断酒後数時間で出現
- 断酒を続けると数日で消失
- 再飲酒で軽快⇒悪循環を形成
- ふるえ、発汗(特に寝汗)、不眠
- 嘔気・嘔吐、血圧上昇、不整脈
- 焦燥感(イライラ、ソワソワし落ち着かない感じ)、集中力低下
- アルコール発作
- 一過性幻覚
<後期離脱症状群(振戦せん妄)>
- 断酒後2~3日目に出現
- 大抵3日くらいで消失(まれに遷延)
- 前駆症状:不穏、過敏、不眠、食欲低下、 振戦
- 幻視・幻聴、見当識障害、興奮
- 自律神経症状(発熱、発汗、振戦など)
- 繰り返すとコルサコフ症候群(記銘障害、 失見当式、作話症)に発展することも
アルコール依存症は進行性の病気です。
自力で減量が難しい場合は、早めに精神科へ相談されることをお勧めします。
次回はアルコール依存症の診断基準について説明します。
銀座スピンクリニック
精神科 心療内科
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