クービビック®(ダリドレキサント)は2024年に厚生労働省に承認された新しい不眠症治療薬になります。
オレキシン受容体の2種類のサブタイプを阻害するお薬であり、自然な眠りを促す作用がある睡眠薬です。具体的には覚醒を促進する物質のオレキシンの働きを弱め、脳の過剰な覚醒状態を抑えることで、睡眠に導くとされます。
当院精神科・心療内科では、これまで不眠のお悩みに対して、まず依存性の少ない睡眠薬である「デエビゴ」あるいは「ベルソムラ」を第1選択薬、第2選択薬として多くのケースで処方してきましたが、今後は「クービビック」が3つ目の選択肢になりうる印象を持っています。
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<クービビック®(ダリドレキサント)に期待される主な効果>
1 睡眠潜時(入眠までの時間)の短縮
2 中途覚醒(途中で起きてしまう)の減少
3 総睡眠時間の増加
⇒熟眠感(朝のぐっすり眠れた感)の向上、疲労回復サイクルの向上
4 日中の眠気や集中力、気分の改善⇒仕事のパフォーマンス向上、気分の安定
<クービビック®(ダリドレキサント)の副作用>
鼻咽頭炎、頭痛、倦怠感、めまい、嘔気など
<クービビック®(ダリドレキサント)のメリット>
依存性が少ない
反跳性不眠(薬を休薬した際のリバウンドによる不眠)が少ない
傾眠、転倒のリスクが少ない(特に高齢者でも内服しやすい)
<クービビック®(ダリドレキサント)の禁忌対象>
重度の肝機能障害患者
<クービビック®(ダリドレキサント)と併用注意対象>
イトコナゾール、クラリスロマイシン、ボリコナゾール、ポサコナゾール、リトナビル、コビシスタット含有製剤、セリチニブ、エントシトレルビルフマル酸投与中の患者
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夜眠れない、とくに日中の眠気や集中力の低下、気分(イライラや気分の落ち込み、意欲低下)。疲れが取れないなど社会生活に影響が出ている場合は、早めに精神科・心療内科の睡眠外来で医師に相談することをお勧めします。
専門医療機関の医師とつながり、あなたの睡眠を見直すことが治療の第一歩です。
銀座スピンクリニック
精神科 心療内科
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